はじめに


ナイキのスニーカーヒストリーに燦然と輝く名作──エア マックス 95(Air Max 95)。
その近未来的なデザイン、当時としては革新的だった前足部のビジブルエア、そして一目で分かるアイコニックなグラデーション。
今回は、この伝説的なスニーカー”エア マックス 95”を「徹底攻略」していきます。
知れば知るほど奥深い、AM95の世界へようこそ…。

エアマックス95・コレクション (双葉社スーパームック)
生みの親はデザイナーの”セルジオ・ロザーノ”

デザイナー「セルジオ・ロザーノ」
エア マックス 95は、ナイキのデザイナーである”セルジオ・ロザーノ(Sergio Lozano)”によってデザインされました。
彼は当時、A.C.G.(All Conditions Gear)部門にいた人物でデザインに携わっていましたが、エア マックス 95のプロジェクトで初めてランニングシューズのデザインを担当することになります。
ロザーノは従来のエア マックスシリーズの枠にとらわれず、全く新しいアプローチを取ることを目指しました。
セルジオ・ロザーノ:
工業デザイン専攻 / 1982年ナイキに入社 / 最初の担当部署はテニスラケットやアパレルライン / Air Max 96、Air Max 2003、Air Zoom Tallacも担当している
インスピレーションは「人間の身体と自然」

エア マックス 95のデザインは、人間の身体構造に着想を得ています。
体的には…
- アッパー:筋繊維
- シューレース:あばら骨
- アウトソール:背骨
また、ロザーノは自然現象からもインスピレーションを得ており、特にグランドキャニオンの浸食された岩層がアッパーのグラデーションカラーの発想元となりました。
この有機的で流動的なデザインは、それまでのスニーカーデザインとは一線を画すものでした。

”エア マックス 95”は技術革新をもたらした?

エア マックス 95は、デザインだけでなく技術面でも多くの「初」を導入しました。
ビジブルエアの進化

エア マックスシリーズの特徴である”ビジブルエア(可視化されたエアユニット)”は、1987年のエア マックス 1で初めて導入されましたが、エア マックス 95ではさらに進化しました。
具体的には…
- フォアフット(前足部)にビジブルエアを初搭載:これまでのエア マックスはヒール部分にのみエアユニットがありましたが、エア マックス 95は前足部にもビジブルエアを配置。これにより、足全体でのクッション性が向上しました。
- 複数のエアユニット:ヒールとフォアフットに異なる圧力のエアユニットを配置し、着地時の衝撃吸収を最適化しました。
サイドパネルの素材

アッパーにはメッシュとシンセティックレザーを組み合わせた多層構造が採用されました。
この構造は通気性を確保しつつ、耐久性とサポート性を高めるものでした。また、グラデーションカラーの視覚的効果を最大限に引き出す役割も果たしました。
リフレクティブ素材

エア マックス 95は、シューレースループやヒール部分に3Mリフレクティブ素材を使用しました。これは夜間での視認性を高めるための機能で、特にランナーにとって実用的でした。この要素は後のスニーカーデザインにも大きな影響を与えました
独自のアウトソールパターン

アウトソールには「Psyche」と呼ばれる独自のパターンが採用され、トラクションと耐久性を向上させました。このデザインは、後のエア マックスモデルにも引き継がれる要素となりました。

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カルチャーへの影響力も「絶大」

エア マックス 95は、単なるランニングシューズを超えて、ファッションやサブカルチャーに大きな影響を与えました。
ストリートファッションのアイコン
エア マックス 95は、その大胆なデザインとカラーパレットにより、ストリートファッションの定番となりました。特に「ネオン」カラーウェイは、90年代のヒップホップやレイヴカルチャーと強く結びつき、若者文化の象徴となりました。ロンドンやニューヨークのストリートシーンでは、エア マックス 95を履くことがステータスシンボルとされることもありました。
地域ごとの人気
エア マックス 95は世界中で人気を博しましたが、特に日本での支持が顕著でした。日本では「エア マックス狩り」と呼ばれる現象が1990年代後半に発生し、希少なカラーウェイや限定モデルを求める若者がスニーカーを巡ってトラブルを起こすこともありました。この現象は、エア マックス 95が単なる靴ではなく、文化的・経済的な価値を持つアイテムとなったことを示しています。
音楽との結びつき
エア マックス 95は、ヒップホップやグライム、ダンスミュージックのアーティストたちに愛されました。例えば、英国のグライムアーティストSkeptaはエア マックスシリーズの熱心なファンであり、後にナイキとのコラボレーションでエア マックスモデルをリリースしています。このように、エア マックス 95は音楽シーンとも密接に結びついていました。

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🕒 エア マックス 95 年表|歴史と進化のタイムライン




🟡 1995|エア マックス 95 誕生
▶ OGカラー4モデルが登場
・初代モデル:Air Max 95 “Neon”(イエローグラデ)
・デザイナー:セルジオ・ロザーノ
・着想元:人体構造×自然の岩肌
・革新:前足部のビジブルエア 初搭載
🔴 1996〜1999|社会現象レベルのブーム期
▶ 日本で“エアマックス狩り”発生
・ストリート&HIPHOP文化と強く結びつく
・限定カラーが多数登場
・代表モデル:Comet Red、Blue Gradation など
⚫ 2000〜2009|静かな熟成と再評価
▶ ハイテクブーム沈静化の中でも生き残る
・NIKE ID によるカスタマイズ文化始動(現在はNIKE BY YOU)
・渋めカラーや単色モデルが台頭
・代表モデル:Cherry、Triple Black、Blackout
⚪ 2010〜2019|復刻とコラボ黄金時代
▶ 「資産」としてのスニーカーに進化
・OG復刻で当時を知る層が再燃
・コラボ祭り:CDG、atmos、STUSSYなど
・代表モデル:CDG Black Layer / AM95 “Neon OG” 復刻 / atmos × AM95 “We Love Nike”
🟢 2020〜現在|リバイバルと再定義
▶ Z世代にも愛されるAM95の再評価
・Y2Kブームと相まって人気再燃
・ハイブリッド系や文化的アプローチも登場
・代表モデル:Anatomy of Air / AM95 “Greedy 2.0” / NAI-KE

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💥 エア マックス 95の特殊モデル図鑑|レアな変化球たち
🔥 Air Max 95 “Greedy” シリーズ(2015 / 2020)

▶ OGカラーのハイブリッド!スニーカー界のミックスジュース
・歴代人気カラーを左右非対称で融合
・“Neon”、“Safety Orange”、“Grape” などの要素を合体
・“Greedy 2.0”ではさらに複雑なカラーパターンに進化
📌 変化球ポイント:左右非対称 × OGカラー混合
🧠 Air Max 95 “Anatomy of Air”(2022)


▶ 人体コンセプトを現代的に再解釈したアート系モデル
・筋肉の赤、骨の白をカラーパレットに使用
・テクスチャーも筋繊維っぽい加工
📌 変化球ポイント:コンセプチュアル × 解剖学テーマ
👁 Comme des Garçons × Air Max 95(2020)



▶ ブラック / ホワイトのレイヤーで構築した前衛アートな一足
・トーン違いのブラックレザーを重ねたアッパー
・ロゴを最小限に抑えたミニマル美学
📌 変化球ポイント:CDGの美学 × 革新的素材構成
🌌 Air Max 95 “Keep Rippin Stop Slippin”(2018)

▶ クラシックAMファン歓喜の隠れた名作
・AMシリーズ全体を祝うパックの一部
・スウェード×スプラッシュペイントの独特素材感
📌 変化球ポイント:レトロオマージュ × アートスプラッシュ
🐍 Air Max 95 “Safari” / “Animal Pack”(atmos コラボ)

▶ 野生をまとったスニーカービースト
・キリン柄、ヒョウ柄、ダルメシアン柄などを大胆配置
・ハラコ素材や型押しレザーを駆使した野性系AM95
📌 変化球ポイント:異素材 × アニマルパターン祭り
📸 特殊モデルは“履くアート”だ!
これらのモデルはただのスニーカーじゃない。
アート、文化、ストーリーが足元に宿る…
まさに”語れるスニーカー”たち。
「コーデの主役になる」「玄人向けの1足が欲しい」って人にはぜひ推したいモデル群だ!

[ナイキ] 国内正規品 ATMOS AIR MAX 95 DLX アトモス エア マックス 95 アニマルパック (AQ0929 200) (27.5)
🧠 知ってると語りたくなる!エア マックス 95トリビア集

🔹 ① デザイナーは“エア マックス屋”じゃなかった!?
セルジオ・ロザーノはもともとACG(All Conditions Gear)ラインのデザイナー。
彼の自然への造詣が、“地層や筋肉”という有機的なインスピレーションへつながった。
🔹 ② グラデーションには“実用的”な理由がある!
あの印象的なサイドグラデは、単なるデザインではなく、「泥汚れが目立たないように」という機能的配慮から生まれた。つまり、ファッションと機能美のハイブリッドだったのだ。
🔹 ③ “ネオンイエロー”はランナーへのサインだった!
AM95のサイドとシュータンに使われた蛍光イエローは、「夜間ランナーの視認性向上」を狙った配色。つまり、ストリート仕様ではなくパフォーマンス重視の配色だったという裏話。
🔹 ④ 日本では“命の危険を感じるほど”人気だった
1990年代中頃、日本ではAM95の人気が社会現象化。あまりの高騰により、「エアマックス狩り(強奪事件)」が発生。一時は警察も注意喚起を出すほどだった。
🔹 ⑤ フォアフットエア(前足部のエア)はAM95が初
エア マックス シリーズで初めて前足部にもビジブルエアを搭載したのがAM95。これにより、衝撃吸収性と見た目のインパクトが大幅に進化した。
🔹 ⑥ 最初はアメリカであまり人気がなかった!?
発売当初、アメリカの一部では「デザインが奇抜すぎる」と不評だった。ところが日本とヨーロッパでは爆発的人気→逆輸入的に再評価される現象が起こった。
🔹 ⑦ 実は“毎年必ず何かしらのモデルがリリース”されている
AM95は一度も完全にラインが止まったことがない。毎年、復刻・新色・限定モデルが継続的にリリースされており、これはスニーカー界でも超レアな“連続登板記録”の一つ。
🔹 ⑧ “AM95だけで展示ができる”レベルのコレクターも存在
世界にはAM95だけを500足以上集めている猛者が複数存在。一部はNike本社やイベントで実際に展示されたり、メディアにも取り上げられている。
👟 トリビアを知れば、AM95がもっと語れる!
こういう裏話や豆知識って、スニーカートークのネタにもなるし、「このモデル、実はこういう背景があるんだよ」って言えたらグッと深みが増すよね💬

トリビアの泉 1: へぇの本 素晴らしきムダ知識
🧩👟 エア マックス 95 検定!あなたは何級?
🎯【初級編】AM95の基本、知ってる?
🔥【中級編】トリビアを知ってると正解できるかも?
😈【上級編】マニアックすぎ注意。
🏁 あなたのAM95レベルは?
- 0〜2問:まだまだこれから!“履く”より“語る”が先かも?
- 3〜4問:なかなかやる!ストリートで語れるレベル👏
- 5〜6問:上級者認定🔥 スニーカーショップで語り出すタイプ!

知識検定事典ークイズで身につく大人の知識と教養1000問
さいごに…


履くだけで歴史を纏う──それがエア マックス 95
ただのスニーカーじゃない。
エア マックス 95はアートであり、テクノロジーであり、カルチャーそのもの。
履くたびに感じるのは、その歴史の重みと、時代を超えた革新性だ。
あなたの一足が、また新たなストーリーを刻み始める。

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B. 筋肉と人体構造
サイドのグラデーションは筋繊維、ソールは背骨をイメージ!