メルカリでスニーカーを探す

プレ値スニーカーは早い者勝ちです

人気モデルは出品直後に売れることも多く、
今は相場より安く買えるチャンスもあります

メルカリで最新スニーカーをチェックする

Jordan 一覧 / Dunk 一覧
Air Max 一覧 / Off White 一覧
Travis 一覧 / Sacai 一覧

【コラム】あの頃を振り返る|1足目「ナイキ エア マックス 1 クレープ ヘンプ」

冒頭|あの頃、こんなスニーカーがあった

2004年リリースOGモデル

2004年。今のようにスマートフォンで世界中のスニーカー情報をチェックできなかった時代、スニーカー好きは雑誌を読み、ショップへ足を運び、ときには海外から取り寄せながら、お気に入りの1足を探していた。

そんな時代に登場したのが、**ナイキ エア マックス 1 プレミアム “クレープ ヘンプ”**だ。

麻のような独特の生地、落ち着いたブラウンのスエード、そして足元にさりげなく映える水色のスウッシュ。派手なカラーリングでも、人気ブランドとのコラボレーションでもない。それでも、一度見たら忘れられない独特な魅力を持ったスニーカーだった。

2004年当時、日本での正規販売は確認できておらず、海外からの並行輸入などを通じて入手されていた可能性がある。そんなモデルが18年の時を経て、2022年に初復刻。日本でも正式に発売されることになった。

今回は、2004年のアメリカと日本のスニーカーカルチャーを振り返りながら、クレープ ヘンプが歩んできた歴史、2022年の復刻、そして現在の価値までを紐解いていこう。

モデル紹介|誕生の背景と特徴

2004年に誕生したクレープ ヘンプ

まずは、2004年のオリジナルモデルについて紹介したい。

2004年 オリジナルモデル
モデル名 Nike Air Max 1 Premium
“Crepe Hemp”
発売 2004年11月(SKIT記載)
品番 308867-231
カラー Birch / Gulf Blue / Mushroom
米国定価 140ドル
国内定価 未確認
主な素材 ヘンプ系織物 / レザー / スエード
特徴 クレープアウトソール / 水色のスウッシュ

そもそも、エア マックス 1が誕生したのは1987年。ナイキを代表するデザイナー、ティンカー・ハットフィールドが手がけたモデルで、かかとのクッションが外から見える「ビジブルエア」を採用したことで知られている。それまで靴の内部に隠されていたクッション技術を、あえて見せるという大胆な発想が、エア マックスシリーズの歴史を切り開いた。

それから17年後の2004年。クッション技術の進化ではなく、素材とカラーリングによって新たな魅力を引き出したのがクレープ ヘンプだった。

1987年リリース”エア マックス 1”

本作で目を引くのは、麻を思わせる粗い織り目のアッパーと、ブラウンのスエードを組み合わせた独特の風合い。さらに、靴底には一般的なエア マックス 1とは異なるクレープアウトソールを採用している。

クレープソールとは、独特のシワや凹凸を持つゴム製の靴底のこと。革靴やカジュアルシューズにも使われる素材で、通常のランニングシューズとは違う落ち着いた雰囲気を生み出していた。

ベージュとブラウンという自然な色合いに、淡い水色のスウッシュを加えた点も秀逸だ。全体を落ち着いたカラーでまとめながら、ナイキらしい遊び心もしっかり残している。20年以上が経過した現在でも古さを感じさせないのは、この絶妙なバランスが理由のひとつだろう。

実は3足組だった2004年のクレープ パック

クレープ ヘンプを語るうえで欠かせないのが、2004年に展開された「クレープ パック」の存在だ。実は、この企画にはエア マックス 1だけでなく、エア マックス 90とエア バーストも含まれていた。

  • Air Max 1 Premium “Crepe Hemp”(308867-231)
  • Air Max 90 Premium “Crepe”(308855-221)
  • Air Burst Premium “Crepe”(308615-221)

この3足は、ヘンプ系素材やブラウンを中心とした自然なカラーリングを共有している。ただし、すべてが同じ仕様だったわけではない。エア マックス 90とエア バーストは従来の靴底を維持していた一方、エア マックス 1だけがクレープアウトソールへと変更されていた。

同じデザインテーマを共有しながら、モデルごとに異なるアプローチを採用していたことがわかる。なかでもエア マックス 1は、単なる素材違いのスニーカーにとどまらない、特別な仕上がりだった。

アメリカ編|本国ではどんな存在だった?

スニーカーがファッションとして進化した時代

2004年のアメリカでは、スニーカーはすでにスポーツ用品という枠を超え、ファッションや自己表現の重要なアイテムになっていた。

バスケットボール文化と深く結びついたエア ジョーダン、スケートボード文化とともに注目されたナイキ SB ダンク、そして長い歴史を持つエア マックスシリーズ。それぞれのモデルに異なるファンが存在し、スニーカーを集めること自体がひとつの楽しみになっていた。

現在のようにSNSで発売情報が一瞬で拡散される時代ではなかったものの、インターネット上のスニーカーコミュニティも広がりつつあり、限定カラーや珍しい素材を使ったモデルにはコレクターたちの注目が集まっていた。

2000年代前半のスニーカーカルチャーのイメージ画像

そんな時代に登場したクレープ ヘンプは、派手なデザインで注目を集めるタイプのスニーカーではなかった。ヘンプ、スエード、レザーといった素材を組み合わせ、あえて落ち着いたカラーリングに仕上げる。その姿は、当時のスポーツシューズというよりも、普段のファッションに自然に溶け込むカジュアルシューズに近かった。

もちろん、2004年当時にどれほどの販売数を記録したのか、アメリカのどの地域で特に人気だったのかについては、具体的な記録を確認できていない。そのため、社会現象になるほどの人気モデルだったと断定することはできない。

しかし、2022年の初復刻が海外メディアでも取り上げられたことから、この独特なデザインが長く記憶されていたことは確かだろう。

日本編|日本ではどう受け止められた?

2004年、原宿が持っていた特別な空気

2004年の日本を振り返るなら、原宿の存在は欠かせない。

1990年代にはエア マックス 95が社会現象となり、日本中でハイテクスニーカーブームが巻き起こった。その熱狂が落ち着いた後も、スニーカー文化は衰えることなく、さまざまな方向へ進化を続けていた。

特に原宿では、裏原宿を中心に独自のストリートカルチャーが発展していた。人気ブランドの洋服に、珍しいスニーカーを合わせる。雑誌で気になったアイテムを探してショップを巡り、海外から入荷したモデルをチェックする。そんな楽しみ方が、スニーカー好きの間に根づいていた時代だった。

2000年にはスニーカーショップ「atmos」が原宿に誕生し、2002年にはナイキとのコラボレーションも始まっていた。日本独自のスニーカー文化が、海外からも注目されるようになっていたのである。

2000年代前半のスニーカーカルチャーのイメージ画像

そんな時代の原宿ファッションと、クレープ ヘンプの組み合わせを想像してみてほしい。デニムやチノパン、シンプルなジャケットなど、さまざまな服装に自然に馴染みそうな1足だ。

ただし、当時の原宿でクレープ ヘンプが特に人気だったという明確な記録は確認できていない。あくまで、2004年の日本のストリートカルチャーと本作のデザインを重ね合わせた見方となる。

日本では簡単に手に入らなかった?

2004年のオリジナルについては、日本国内の正規販売を裏付ける記録が確認できていない。そのため、海外からの並行輸入品などを通じて知られていたモデルだった可能性がある。

並行輸入とは、メーカーの国内正規販売ルートとは別に、海外の商品を輸入して販売すること。海外限定モデルを手に入れるために、こうしたショップを利用するスニーカー好きもいた。

米国定価は140ドルだったが、仮に日本へ並行輸入されていた場合、送料や仕入れ費用などが加わっていたと考えられる。実際の国内販売価格は確認できていないものの、現在のように気軽に購入できる環境ではなかった可能性がある。

そして、この話には18年後の続きがある。

2022年、ついに訪れた18年越しの再会

2022年、エア マックス 1の誕生35周年を記念する展開のなかで、クレープ ヘンプの初復刻が実現した。国内発売日は9月16日、定価は20,900円。SNKRSをはじめ、atmosやLaunches – UNION TOKYO、UNDEFEATEDなどでも販売された。

2022年復刻モデル

2004年当時、日本では正規販売の記録すら確認できなかった1足が、18年後には国内で正式に購入できるようになった。

当時は高価で手が出なかった人、海外からの取り寄せを諦めた人、あるいは雑誌やインターネットで眺めるだけだった人。そんな記憶を持つファンにとって、2022年の復刻は単なる新作スニーカーの発売とは違う意味を持っていたのではないだろうか。

もちろん、実際のSNS投稿による反応の規模までは確認できていない。しかし、18年という長い時間を経て復活したこと自体が、当時を知るファンの思い出を呼び起こす出来事だったと考えられる。

当時の価格と今の価値

2004年と2022年、価格と入手環境を比較

比較項目 2004年 2022年
品番 308867-231 FD5088-200
米国定価 140ドル 180ドル
国内定価 未確認 20,900円
国内展開 正規販売未確認 国内正規発売
現在の状況 希少・取引少数 定価前後が中心

2004年の米国定価は140ドル、2022年の復刻版は180ドル。18年間で40ドル、約28.6%の値上がりとなった。ただし、これは当時の表示価格を比較したものであり、物価上昇を調整した数字ではない。

それ以上に注目したいのが、現在の中古・二次流通市場での評価だ。

2004年版|高額出品と低い購入希望額

2026年10月28日時点の確認情報では、2004年版はStockXで15万円弱の出品が1件見られた。一方、購入希望者からのオファーは8,000〜12,000円程度にとどまっており、売り手と買い手の希望価格には大きな差がある。

GOATでも約70,000〜140,000円の出品が確認されているものの、これらはあくまで出品希望価格だ。実際にその金額で売れたわけではないため、「現在の相場は10万円前後」と判断するのは早い。

また、2004年版は発売から20年以上が経過している。見た目がきれいでも、靴底や接着部分の劣化によって実際に履くことが難しい場合もある。現在購入するのであれば、普段履きよりもコレクション目的で検討するのが現実的だろう。

2022年版|プレ値がつかなくても名作は名作

一方、2022年の復刻版はスニダンで定価前後の取引が見られ、継続的に高いプレ値がついているモデルではない。

ただし、それは本作の魅力が失われたという意味ではないだろう。2004年当時の雰囲気を再び楽しめること、長年記憶されてきたカラーリングを実際に履けること、そして新しくクレープ ヘンプを知った人にも手が届くこと。こうした価値は、売買価格だけでは測れない。

高く売れるスニーカーと、長く語り継がれるスニーカーは、必ずしも同じではない。

クレープ ヘンプは、そのことを改めて感じさせてくれる1足だ。

参考ページ

StockX|2004年版:
https://stockx.com/ja-jp/nike-air-max-1-premium-crepe-birch-blue

スニダン|2022年版:
https://snkrdunk.com/products/FD5088-200

メルカリ|2022年版:
https://jp.mercari.com/search?afid=0350067863&keyword=FD5088-200

現在と未来|あの名作は今どうなっている?

18年ぶりの復刻は、完全再現ではなかった

2022年に初復刻されたクレープ ヘンプだが、2004年のオリジナルとまったく同じ仕様で復活したわけではない。

比較項目 2004年版 2022年版
アッパー 粗い織り目のヘンプ系素材 変更された織物素材
ブラウン 比較的淡い色合い 濃いブラウン
水色のアクセント スウッシュ中心 ロゴやエア部分にも展開
靴底 クレープソール クレープ仕様を継承

特に大きな違いは、アッパーの素材。2004年版の粗い織り目は独特の雰囲気を生み出していたが、履きジワが目立ちやすいという指摘もあった。2022年版では異なる織物素材を使用し、オリジナルの雰囲気を残しながら仕様を変更している。

また、スエード部分のブラウンは復刻版のほうが濃く、水色のアクセントもスウッシュだけでなく、タンやヒールのロゴ、エア部分に広がっている。細かな違いはあるものの、クレープ ヘンプらしい魅力はしっかり受け継がれていた。

2023年には新たなクレープも登場

2022年の初復刻から約5か月後となる2023年2月25日、日本ではエア マックス 1 プレミアム “クレープ ソフト グレー”が発売された。

品番はFD5088-001、国内定価は19,250円。2004年のカラーを再現したモデルではなく、グレーを中心とした新しいカラーリングを採用しながら、クレープソールの特徴を継承している。

このモデルの登場によって、クレープ ヘンプの復刻が単なる懐古企画では終わらなかったことがわかる。2004年に生まれた特徴的なデザインが、約20年後のエア マックス 1にも受け継がれたのである。

今後、再び復刻される可能性は?

2004年のオリジナルから2022年の初復刻まで、約18年。決して復刻頻度の高いカラーではないものの、2023年にはクレープ仕様の新色も登場しており、ナイキがこのデザインテーマを完全に過去のものとして扱っているわけではない。

一方、2004年に同じクレープ パックとして登場したエア マックス 90とエア バーストについては、今回確認した範囲では当時の仕様を再現した正式な復刻を確認できていない。

もし今後、ナイキが2000年代前半のアーカイブを再び掘り起こすなら、残る2モデルにも期待したいところだ。ただし、2026年10月時点で新たな復刻が正式に決定しているわけではない。

俺スニ的まとめ|18年経っても色褪せない1足

2004年、原宿には独自のストリートカルチャーがあり、スニーカー好きは雑誌やショップを通じてお気に入りの1足を探していた。そんな時代に登場したクレープ ヘンプは、日本では簡単に手に入らなかった可能性がある、少し特別な存在だった。

それから18年後の2022年。初復刻が実現し、日本でも定価20,900円で正式に発売された。そして現在、復刻版は定価前後で購入できることもあり、プレ値という意味では決して特別なモデルではない。

それでも、このスニーカーの魅力が失われたわけではない。

2004年のオリジナルを知る人には懐かしく、2022年の復刻で初めて出会った人には新鮮に映る。時代が変わっても、ベージュとブラウンに水色を添えた独特のカラーリングは魅力的なままだ。

スニーカーの価値は、値札だけでは決まらない。

20年以上の歴史を振り返っても、また履きたくなる。そんなクレープ ヘンプは、これからも語り継いでいきたい名作だ。