スニーカー市場は循環する?過去のブームと低迷期を比較してみた



今、スニーカー市場は“静か”だと感じていないか?

最近、
抽選が当たりやすくなったと感じる…。

以前なら即完売だったモデルが、
しばらく在庫が残っていることも多々ある。

プレ値も全体的に落ち着き、
「とりあえず買っておけば安心」という空気は薄れた。

SNSの熱量も、
どこか一段階トーンダウンしているように見える。

そのせいか、こんな声も聞く。

スニーカーブームは終わったのでは?

だが、本当にそうだろうか。

それとも今は、
ただ
“波が引いている瞬間”
を見ているだけなのか。

スニーカー市場は、これまでも何度か
熱狂と静寂を繰り返してきた。

もしそこに一定のパターンがあるとすれば、
今の状況もまた、その循環の一部かもしれない。

今回は、過去のブームを振り返りながら、
市場は本当に循環しているのかを考えてみたい。

第1章:ブームの“空気”を振り返る

2000〜2027年 スニーカーマーケット推移(予測含む)

熱い時代 2027 再上昇? 2000 2005 2010 2015 2020 2022 2026 2027 100 75 50 25

※2027年以降は期待値を込めた願望

ブームはどんな空気の中で生まれてきたのか

ブームは偶然ではない。

その裏には、
その時代ならではの空気がある。

カルチャーが動いた時代
物語に人が熱狂した時代
資金が一気に流れ込んだ時代

まずは、代表的な波を振り返ってみよう。

2000年代前半 ― SBがカルチャーを作った時代

スケーター文化が中心だった

この頃のスニーカーは、
ファッションというより“カルチャー”だった。

ナイキSBは、
スケーターショップを中心に展開され、
履く人=その文化に属している人、
という空気があった。

今みたいに
「とりあえず抽選参加」は、
まだ存在しなかった時代だ。

情報は雑誌と口コミ

リークアカウントもなければ、
発売日まとめサイトもない。

頼りになるのは雑誌、
ショップ店員の一言、
そして友達の噂。

情報は遅い。
でもその分、濃かった。

並ぶのが当たり前だった

欲しければ並ぶ。

それが当たり前。

寒空の下、普通に並ぶ。

今の
「オンライン瞬殺」とは違い、
リアルな熱量があった。

“知ってる人だけが知っている”特別感

この時代の魅力はここ。

みんなが欲しがっているわけではない。

でも、知っている人は本気で欲しがる。

この“閉じた世界の価値”が、
後のプレ値文化の土台になった。

🔥 ここで目玉モデル紹介(スニダン参照)

Nike SB Dunk Low “Supreme” (2002)

品番:304292-131
国内リリース:あり
当時価格:14,175円
現在のプレ値:約400,000円

👉 Supreme × SBの衝撃は日本でも強烈だった
👉 スケーターだけでなくストリート層に波及

Nike SB Dunk Low “Tiffany”(2005)

品番:304292-402
国内リリース:あり
当時価格:14,175円
現在のプレ値:約150,000~400,000円

👉 ターコイズ×ブラックの衝撃。日本でも一気に話題に。
👉 今見ても色褪せない完成度。SB=名作という印象を決定づけた1足。

Nike SB Dunk Low “Heineken”(2003)

品番:304292-302
国内リリース:あり
当時価格:13,500円
現在のプレ値:150,000~350,000円

👉 ビールブランドを想起させる配色で一躍有名に。
👉 “遊び心”と“反骨精神”がSBらしさを象徴していたモデル。

SBダンクの現在相場をチェック

SB ダンクの過去モデルをチェック
今いくらで“成立しているか”を確認する。

2015〜2018年 ― AJ1再燃とコラボ神話 | 新たなモデルの台頭

OG復刻が“物語”を連れてきた

この頃のAJ1は、ただの復刻じゃなかった。

「1985年の再現」
「オリジナル仕様」
「ヒールロゴの有無」

細かいディテールに意味が宿り、
“持つこと”にストーリーが生まれた。

履くというより、語るスニーカーになった時代。

抽選文化が完全に定着した

店頭抽選、オンライン抽選、
そしてSNKRSの台頭。

「当たらない」が日常になった。

外れたスクショをSNSに載せる、
あの文化もこの頃からだ。

プレ値が“当たり前”になった

発売直後に
相場をチェックするのが普通になった。

「定価◯万円 → 即◯万円」

価格の跳ね方を見て、
スニーカー市場が別のフェーズに入った
と感じた人も多いはず。

コラボが神話化した

ブランドやデザイナーとのコラボは、
単なる限定ではなく“事件”になった。

たとえば、

  • Off-White
  • Fragment Design(藤原ヒロシ)
  • Travis Scott
  • Supreme

名前が付くだけで
価値が上がるという現象。

この時代は、
ストーリーと希少性が噛み合ったブームだった。

🔥 ここで目玉モデル紹介(スニダン参照)

Nike Air Jordan 1 Retro High “Chicago”(2015)

品番:555088-101
国内リリース:あり
当時価格:17,280円
現在のプレ値:60,000~100,000円
全盛期のプレ値:300,000円に届いたことも

👉 OG復刻ブームの中心的存在。
👉 「AJ1は強い」という認識を再び日本市場に刻んだ1足。

Nike Air Jordan 1 Retro High OG “Bred” (2013)

品番:555088-023
国内リリース:あり
当時価格:17,280円
現在のプレ値:40,000~70,000円
全盛期のプレ値:150,000~280,000円

👉 禁止カラー復活という物語込みで価値が跳ねた。
👉 ただの黒赤ではなく、“歴史を履く”モデル。

Off-White × Nike Air Jordan 1 Retro High The Ten “Chicago”

品番:AA3834-101
国内リリース:あり
当時価格:20,900円
現在のプレ値:300,000円以上
全盛期のプレ値:700,000~850,000円

👉 抽選倍率が一段跳ね上がった象徴モデル。
👉 「持っている=勝者」という空気を生んだ。

NEWモデルも熱かった

ナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4%

ランニングシューズもプレ値になる時代だった。

新たな素材ズームX(ミッドソールの素材)と
内蔵されたカーボンプレートなど
新たなテクノロジーが搭載されたランニングシューズ
ナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4%が売れに売れた。

新素材ズームXは、
当時大量生産が難しく
足数が極少だったことが原因。

また、テイクダウンモデルの
ズーム フライも注目を浴び
配色によっては即完売となった。

オフ ホワイト × ナイキ ズーム フライ

話題が話題を呼び
オフホワイトとのコラボモデルも登場した。

ナイキ エア ヴェイパーマックス

新たなモデルもフューチャーされる時代。

エア マックスシリーズに追加された
ヴェイパーマックスも話題となった。

足数の少なさも要因の一つだが、
マックスエアのみで構成された
大胆なミッドソールのデザインが
最大の要因だろう。

オフ ホワイト × ナイキ エア ヴェイパーマックス
CPFM × ナイキ エア ヴェイパーマックス
ナイキ エア ヴェイパーマックス 95

様々なコラボモデルや
既存モデルのヴェイパーマックス版など
心が躍らずにはいられないモデルが
多くリリースされた。

競技者が熱狂する
新しいテクノロジーの登場

ライト層からコア層まで
注目せざるを得ない
斬新なNEWこの二つがモデルの登場

この2つの要素が
ブームには必須と言っていいだろう。

AJ1の現在相場をチェック

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今いくらで“成立しているか”を確認する。

2020〜2022年 ― ダンク再燃と資金流入

在宅需要と重なった再燃

コロナ禍で在宅時間が増え、
SNS消費も加速。

そのタイミングで
ダンクが一斉に復刻された。

空気は一気に加熱した。

SNSが即ブームを拡散した

発売情報は瞬時に拡散。

着用画像、相場、レビュー。

“欲しい理由”が
常にタイムラインに流れてきた。

相場が全体的に底上げされた

特定モデルだけではなく、
ほぼ全体が上昇。

「とりあえず買えば上がる」

そんな錯覚が広がった時期でもある。

投資層が本格的に流入した

スニーカーを履かない人も参入。

価格推移を追う人が増え、
市場はより金融的な顔を持ち始めた。

このブームは、
明らかに資金流入型だった。

🔥 ここで目玉モデル紹介(スニダン参照)

Nike Dunk Low Retro “Panda”

品番:DD1391-100
国内リリース:あり
当時価格:15,400円
現在のプレ値:~定価
全盛期のプレ値:~30,000円

👉 爆発的な流通量でも完売を繰り返した象徴的モデル。
👉 “誰でも欲しい”が成立した珍しい一足。

Nike Dunk Low “University Blue”

品番:DD1391-102
国内リリース:あり
当時価格:12,100円
現在のプレ値:~17,000円
全盛期のプレ値:~40,000円

👉 OG配色の再評価を後押し。
👉 シンプルでも相場が伸びた好例。

Nike Dunk Low SP “Veneer”

品番:DA1469-200
国内リリース:あり
当時価格:17,050円
現在のプレ値:~定価
全盛期のプレ値:~30,000円

👉 “裏ダンク”世代歓喜の復刻。
👉 懐古と新規が交差した瞬間を象徴。

ダンクの現在相場をチェック

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第2章:ブームの共通点は何か?

3つの時代に共通していた“条件”

時代は違っても、
ブームには共通点がある。

SB期も、AJ1期も、ダンク再燃期も。

形は違えど、
必ず揃っていた条件があった。

① 希少性

まず間違いなく、希少性。

「数が少ない」という事実。

もしくは、
「簡単に手に入らない」という状況。

Supremeコラボも、
OG復刻も、
初期ダンクの大学カラーも。

欲しい人の数 > 供給数

このバランスが崩れた瞬間に、
市場は一気に熱を帯びる。

プレ値が発生するのは、
いつだってここからだ。

② ストーリー性

ただ数が少ないだけでは、
長くは続かない。

そこに物語があるとき、
ブームは持続する。

「1985年の再現」
「伝説のコラボ」
「文化との接続」

人はモノではなく、
背景を買う。

AJ1再燃期は、
まさにストーリーが価格を押し上げた時代だった。

③ 熱を加速させるメディア環境

最後に、拡散力。

SB期は雑誌と口コミ。

AJ1期はInstagramと抽選文化。

ダンク期はSNSとリセールアプリ。

メディアが変わるたびに、
熱の伝播スピードは加速した。

ブームは“良いモデル”だけでは起きない。

拡散される環境が整ったとき、
初めて波になる。

🔍 データから見るブームの兆し

ここで少しだけ事実も押さえておく。

  • 人気モデルは発売直後に
    定価の1.5〜3倍程度まで
    上昇するケースがあった
  • 抽選倍率は体感で数倍〜数十倍へ
  • 二次流通市場は
    この10年で大きく拡大
    (※具体的数値は要確認)

もちろん、すべてがそうなるわけではない。

だが、
「価値が跳ねる構造」
は確かに存在していた。

第3章:そして今はどんなフェーズなのか

供給が安定した“落ち着きのフェーズ”

今はどうだろう。

コラボは増え、
復刻も増え、
選択肢は豊富になった。

だが同時に、
“特別感”は薄れた。

発売情報は溢れ、
限定という言葉は軽くなり、
一足ごとのインパクトは分散している。

これは低迷なのか?

それとも、

“調整局面”なのか。

熱狂ではなく、選別。

今はそんなフェーズに見える。

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第4章:市場は循環しているのか?

ブームは波のようにやってくる?

ここまで振り返ると、
ある仮説が浮かぶ。

スニーカー市場は、
一定のリズムで波を描いている
のではないか。

仮説:スニーカー市場の6段階モデル

① 希少
 まずは限られた供給。

② 熱狂
 手に入らないことが話題になる。

③ 投機流入
 履く人以外も市場に参加する。

④ 供給増
 ブランド側が供給を拡大する。

⑤ 落ち着き
 価格が調整され、熱が下がる。

⑥ 再評価
 時を経て、本当に価値のあるモデルが残る。

そしてまた、新しい“”が始まる。

もしこの仮説が正しいなら、
今はからの間にいるのかもしれない。

第5章:低迷期は本当にネガティブか?

熱が落ち着いた時期にしかできないこと

ブームのピークは楽しい。

でも、
落ち着いた時期にしかできないこともある。

定価で選べる余裕

焦らず選べる。

これは本来、
健全な状態だ。

本当に好きな人が残る

投機的な熱が引くと、
カルチャーはコアに戻る。

ここから次の芽が育つ。

次の主役は静かに育つ

今は目立たなくても、
数年後に評価されるモデルは必ず出てくる。

ブームは突然始まるのではない。

静かな時間の中で準備される。

選別眼が問われる時代

“全部が上がる”時代は終わった。

だからこそ、

何を選ぶか。

何を残すか。

その目が試される。

それはネガティブではない。

成熟だ。

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最終章

次のブームはいつ来るのか?

正直、分からない。

だがこれだけは言える。

ブームは“作る”ものではない。

気づいたら、
空気が変わっている。

  • 新しいカルチャー
  • 新しいスター
  • 新しい物語

それらが揃ったとき、
また波は生まれる。

そしてそのとき、

自分が何を履いているのか。

何を信じていたのか。

それがきっと、一番面白い。

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